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Topic 第4話 不測の事態への対応 (99/11/27)

 皆さんは、電車に乗っていて突然急ブレーキがかかって緊急停止したという経験が今までにありますか? 電車で通勤・通学している方なら一度は体験したことのある人が多いと思います。それ以外でも、電車が車両故障したりしてダイヤが乱れて困ったという体験をしたことのある方も多いのではないかと思います。

 こうした「不測の事態」に鉄道各社がどういった対処をするかで、普段の危機管理や教育の徹底度がよく見えてくるものです。テレビのニュースなどで、JR西日本のダイヤが乱れたときに「しばらくお待ちくださいばかりで、何の説明もなかった」と乗客がよく不満を漏らしていますが、私個人の体験を通しても、全体的にJR西日本の説明不足が気になります。

 1994年11月、大学に通学途中のJR阪和線三国ヶ丘〜堺市で電車が走行中にいきなり非常ブレーキがかかりました。そのとき私はたまたま電車の後ろの方に乗っていた(普段は運転室の後ろにへばりついているのですが…)ので、何が起こったのか全く分かりません。電車は5分近く停車し、ようやく「非常ブレーキがかかりました。間もなく発車いたします」の車掌アナウンス。結局なぜ緊急停止したのか説明がないままでした。

 さらにひどいこともありました。1999年4月2日夜、仕事を終えて帰省中のJR大阪環状線弁天町駅で、電車(区間快速加茂行)の扉が閉まったのに発車できないという事態が発生しました。車掌さんは「扉が閉まります」「扉が開きます」だけ言って電車の扉を閉めては開けてなんと10分経過。その間、なぜ電車が動かないのか全く説明なし! このままだとたとえ弁天町を発車できても次の大正とかでまた同じ現象が起こるかもしれない、帰宅が遅くなるか最悪帰れない可能性も出てくると思い、決心して地下鉄を乗り継いで難波に出ることにしました。とにかく弁天町だったら代替手段があるけど大正や芦原橋で電車を降ろされたら困ると判断したのです。しかし私が電車を降りて間もなく、どうやら動き出したようです。次の日、新聞沙汰になっていなかったところを見ると、おそらくその後は順調に動いていたのでしょう。私は地下鉄を利用したせいで、電車賃は多くかかるわ帰宅はいつもより30分遅くなるわで散々でした。結果的には、車掌の説明不足が私の判断ミスを誘った形となりました。

 南海電車に乗っているときにも、非常ブレーキによる緊急停止や車両故障による立ち往生などがありましたが、車掌さんは機敏に「踏み切り内に人が立ち入っていましたので緊急停止いたしました。…」「先発の各駅停車が車両故障の模様です。…」ときちんと説明していました。

 不測の事態はどうしても避けられない面があります。ただ、そのときにどのような対応をするかは非常に重要です。きちんとした説明があれば、同じ状況でも心理面で随分と落ち着きます。

 ”発車できない事件”の数ヶ月後、JR西日本は新幹線のトンネル崩落事故などで乗客の信頼を大きく失うことになりました。私は、”発車できない事件”のような小さい事故への対応のまずさが、すべての業務に対する姿勢を映しているようで、「あれじゃあ、いつかこうなるわな」と思ってしまいます。ただ、JR西日本は私が就職するときに受験した(落とされました…)だけに、やや心境複雑です。

 先日帰省したとき、車掌さんの部屋(乗務員室)のスタフ置き場に「自らの職責を全うし、信頼回復に全力を尽くそう」と書かれたものが置かれていました。普段の業務はもちろん、不測の事態にもしっかりした対応をお願いしたいと思います。

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(C)1999-2006 Train Topics


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