Topic 第16話 個人で電車運転ゲームを作れるか? (00/07/16)

 音楽館など各社が発売しているトレインシミュレーションゲームをプレイしている人の中には、「自分でゲームを作れたらなあ…」と考えている方もおられるのではないかと思います。実は私もその一人であります。

 私は現在、某メーカーにて製品組み込みソフト(ROMソフト)設計の仕事をしていますが、ソフト設計に関してはまだまだ初心者です。その初心者の目から見た、ゲーム制作の要素技術&プログラミング技術(Windowsの場合)について考察してみようと思います。

1.画像処理

 実写映像を用いる場合は、速度に応じたコマ送りが必要となります。しかし、既に等速に加工された映像を所有しているならば、そんなに難しくないと思われます。

 それよりも難しそうなのは、CGを使う場合です。できるだけ滑らかな走行映像を得るには、DirectXの技術を用いた表現が必要でしょう。初心者にはなかなか手が出にくいと考えます。

2.走行音の再生

 トレインシミュレーションゲームはやはり走行音にこだわりたいものです。速度に応じて階段状に走行音を切り替えるだけなら、さほど難しくないでしょうが、音楽館のように連続的な変化を導入するならば、DirextX(Direct Sound)のお世話になる必要があるでしょう。ただ、DirectXを用いた音声の再生については、フリーソフトなどでプログラムモジュールが出回っておりますので、技術そのものは初中級者でも十分対応できるのではないかと思います。

3.運転特性の再現

 ゲームをできるだけリアルにするためには、電車の運転特性を忠実に再現しなければなりません。シミュレートする車両の加速度やブレーキ特性など、考慮すべき項目はたくさんあります。さらに勾配による速度の変化なども考慮しなければなりません。こだわりがいのある部分 ですから、研究と考察を重ねて地道に再現していけば、違和感のない運転特性を再現することができるでしょう。

4.マシンにかかる負荷

 それぞれの要素技術が確立されたとしても、すべてを使ってみるとマシンパワーが足りなくて見苦しいのでは、せっかくの技術も台無しです。マシンに負担がかからないようなプログラムの工夫はもちろん、各技術をいかにバランスよく動作させるかを考えなければなりません。

5.ゲーム制作の時間

 一通りの技術が確立すると、今度はゲーム制作に要する時間が問題になってきます。信号の表示、停車時の処理はもちろん勾配データなどを入力しておかなければなりません。信号の位置や形式、勾配データなどは自分で調査する必要がありますので、その分さらに手間がかかります。

 映像をCGで表現する場合は、線路と周辺の状況やカーブの度合いについても調査するか記憶しなければならないでしょう。実写では、自分で走行映像を撮影した場合、それを等速映像に 近い状態まで加工することが望まれるので、忍耐を要する地道な作業が必要かと思います。

 また、作ったゲームをオンラインソフトなどとして公開する場合の多くは、結果として自分で機材を準備し走行音などの素材を録音して入手することになりそうなので、なかなか大変な作業と思われます。

●Kochanの結論

 実写映像を用いたシミュレーション再現技術のメドは一応立っていますが、走行映像・走行音を自前で用意して使えるように加工するのは個人レベルではなかなか難しいと思われます。

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