
| Topic 第29話 速報! Microsoft Train Simulator は買いか? (01/09/02) 2001年8月24日、マイクロソフト社からいよいよMicrosoft® Train Simulator(以下Microsoft Train Simulatorと表記)が発売されました。トレインシミュレータ業界は、1997年に登場した「電車でGO!」がゲームセンターなどで大ヒット!一世を風靡しましたが、ブームが去ってからは主に鉄道ファンしか興味を持たなくなってしまいました。パソコン実写版ゲームでも、小学館プロダクション・ジェイアール西日本コミュニケーションズ・阪急電鉄が事実上の撤退を余儀なくされ、生き残った音楽館でさえもパソコンゲーム市場の冷え込みも加わって大変苦しんでいる状況です。 今回の大手マイクロソフト社のトレシミュ業界参入によって、再びブームを巻き起こし業界全体の元気を取り戻すきっかけになってほしいと、私は思います。 ところが現在のところ、ネット上でのMicrosoft Train Simulatorの評判は今ひとつで、多くの方が購入を迷われているのではないかと思います。今回は、そんな皆さんの漠然とした疑問に答えるべく、Kochanの本作品に対する個人的なファーストインプレッションを本音でズバリ書かせていただきます。ただし、今回はあくまで速報という形ですので、ゲームのすべてをやりこんだ上での感想ではないことを予めご承知おきください。
ここで余談になりますが、私はMicrosoft Train Simulatorの購入にあたり、地元のN…橋本店で予約していました。ところが8月18日電話があり、「当店では取り扱いできない商品なんですよ」と断られました。パソコンゲーム市場の冷え込みで予約を受け付けてくれない店も出ていると噂に聞いていましたが、大手マイクロソフトのゲームでこのようなことになるとは、信じられない事態にショックを受けました。結局N…のライバルであるJoshinのWebサイトから通販で申し込み、発売日より1日早い23日に届きました。N…橋本店からは24日になって「取り扱いできるようになったので…」と連絡があったそうですが、時すでに遅しでした。今から思えばN…橋本店は何か勘違いしていたとしか思えないのですが(取り扱いできないのが本当とはやはり信じがたい)…。 さて、ファーストインプレッションの説明に入りますが、正直なところ「これはいただけない!」に致命的な内容が多いことがお分かりいただけるでしょうか。トレインシミュレータの命ともいえるグラフィックやサウンドの表現がいい加減では、リアルな運転感覚とは程遠いものになってしまいます。その意味ではかなり期待はずれの結果となってしまいました。以下、主に小田急線をプレイしての感想です。 まずグラフィックですが、現実の線路をCGで忠実に再現したとは言い難く、駅間が実際より短く表現されているほか、ホームが短すぎて電車が全部入らないという馬鹿馬鹿しい事態も発生。ホームと電車の間が2メートルもあったり、乗客の姿が再現されていなかったりして、不満を言い出すときりがありません。 次にサウンドですが、一言で表現するなら”最悪”です。DirectSoundの技術を自ら開発したマイクロソフトのこと、「実際の車両から録音した音を使用」とうたっているだけに、さぞかし走行音はリアルだろうと期待していましたが、あまりのヘボさに愕然としました。かろうじて走っていると分かる程度の走行音で、「電車でGO!」と大して変わらないレベルでしょうか。扉の開閉音や停車中の音、信号喚呼や車内放送も皆無なのはあまりにも寂しすぎます。 小田急に関しては運転特性も明らかに異常で、加速・減速性能が強すぎます。それにマスコンやブレーキが操作しにくく、キーを押し続けても少しずつしか反応してくれず、すぐにブレーキをかけたくてもできなくてオーバーランすることが度々あります。これに関しては何か良い方法をご存知の方がいましたら、お教えいただきたいです。 マイクロソフトのゲーム特有と思われる独特の操作方法はなかなか煩雑です。ヘルプやチュートリアルがあるものの十分とは思えません。北東回廊の路線では、走行中いきなりアラームとともに非常ブレーキがかかり電車が発車できなくなったり、肥薩線ではスイッチバックのときにポイントが思うように切り替わらなかったりして、戸惑うことが多いです。初心者で手軽にプレイしてみたい人にはハードルが高すぎるゲームかもしれません。 現在時刻や次の駅までの距離および到着予定時刻といった必要な情報は別ウィンドウを開いて表示させるため、非常に邪魔になります。運転窓の上に置くと景色が見えないし、運転台の上においても速度計やマスコン・ブレーキが隠れたりして困ります。この辺も改善してほしい項目です。 一方、様々な条件設定が可能というのは、CGの魅力が生きていると言えます。快晴・雨・雪といった天候や走行時間帯(夜にすれば景色も暗くなる)を設定できる自由走行モードのほか、徐行区間や救援運転など様々なシチュエーションを用意した運行アクティビティなんかは、アイデアとしては良いと思います。 以上、ファーストインプレッションを述べさせていただきました。弊サイトとしては残念ながら辛口の評価となってしまいました。でもこれは「よりリアルな運転を楽しみたい」という立場から見た感想であります。だから、「世界中の列車の運転を楽しみたい」とか「鉄道模型シミュレータの延長として、様々な視点から電車や風景を見たい」という人にとっては、ズバリ求めている作品だと思います。 対向列車の再現など、せっかく高度な技術と表現力を持っているのですから、もう少し細部までチューニングしてほしかったです。オリジナルデータの作成や配布が可能で、しかもアドオンを購入して路線が増やせるという発展性も秘めていますので、それによって上に挙げた欠点をどこまで克服できるかが一つポイントになってくると思います。
|
|||||||||||
(C)1999-2006 Train Topics