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Topic 第40話 電鈴でコミュニケーションを! (02/06/30)
 
 車掌業務においてJRと私鉄とで決定的に異なる部分と言えば、JRには電鈴業務がない(例外はあるかもしれませんが)ということが挙げられると思います。多くの私鉄の場合は、車掌は扉が正常に閉まったことを確認したら、電鈴を2回鳴らして運転士に発車して良いことを伝えます。運転士は戸閉めランプを見て、さらに電鈴が鳴ったことを確認した後で初めてノッチを入れます。一方でJRの場合は電鈴がなく、運転士は戸閉めランプの点灯を確認さえすれば発車してよいシステムになっています。

 しかし電鈴がないことで、とんでもないミスを誘発してしまうことがたまにあるようです。2002年6月23日、JR大阪駅で特急「サンダーバード21号」が乗客250人と車掌をホームに置き去りにしたまま発車してしまいました。残された乗客らは25分後、後続の列車で新大阪駅へ行き、同駅で待機していた「サンダーバード21号」に乗り換えたとのことです。この日は朝に福井県内であった車両故障の影響で北陸線のダイヤが大幅に乱れ、「サンダーバード21号」は1時間遅れで大阪駅を発車する予定でしたが、車掌が連絡業務に追われて乗務に遅れてしまい、運転士が「乗客は既に乗車した」と勘違いして気づかずに発車したとのことです。このミスで列車はさらに30分遅れてしまいました。


名古屋鉄道5300系の車掌さん。電鈴を鳴らしています。

 JR西日本では「運転士が客の乗車の確認を怠ったのが原因」として運転士の責任としています。確かに運転士がきちんと確認すれば防げたことは事実です。しかし、どこかシステム上にも問題があるのではと疑問を感じずにはいられません。もし電鈴を確認して発車するルールになっていたら、このようなうっかりミスはかなり減らせると私は思います。

 そうそう、どこの路線だったかは忘れましたが、車掌を置き去りにして発車してしまった事例を思い出しました。これは、一部車両の扉がなかなか閉まらないので、車掌がホームに降りて調べに行っていて、扉を完全に閉めたと思った瞬間、電車が勝手に発車してしまったということです。運転士は次の駅に着いて扉が開かないことで初めて車掌がいないことに気づいたそうです。車掌は慌ててタクシーで追いかけましたが、間に合わなかったとのことです。 似たような事例は、最近でも時々聞かれますね。この例でも、運転士は戸閉めランプを確認さえすれば発車しても良いシステムになっているから起きてしまったと言えるでしょう。

 こうした内容は、新聞などではやや笑い話的に書かれることがありますが、巻き込まれた乗客にしてみれば大迷惑な話です。このままでは、それこそ笑い話では済まないような重大事故に繋がる可能性すら残ってしまいます。運転士と車掌が無線などで綿密に連絡を取り合っておれば防げるとは思いますが、停車するたびにいちいち交信していられないでしょうし、扉閉め確認は安全性にも関わり列車運行の中でも非常に重要と思いますので、やはり電鈴やブザーなどで毎回確実に知らせるシステムにすべきと思います。

 もちろん、電鈴は車掌からだけでなく運転士が鳴らすことがあっても良いと思いますし、戸閉め確認だけでなく停車駅確認など他の注意を促すのに使っても良いと思います。とにかく、運転士と車掌がきちんとコミュニケーションを取るきっかけとなるのが電鈴だと思います。JRは全部を運転士の過失として片付けるのではなく、これを機に電鈴かブザーの導入を検討していただきたいと思います。

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